金勝(こんぜ)アルプス周回

日 程:2024年3月16日(土)

参加者:会員7名

春まだ浅い3月、滋賀県の金勝(こんぜ)アルプスの周回ルートハイキングに出かけました。最高峰の竜王山でさえ標高600mほどの低山ですが、奇岩がおりなす景観や岩場の登山道、遠望できる琵琶湖の風景、磨崖仏や土木文化遺産の堰堤など、見どころたっぷりの山行になりました。

よく整備され、バイオマストイレ完備の桐生登山口の有料(1日500円)駐車場に車を停め、北峰縦走路を鶏冠山に向かいます。最初は林道、続いて普通の登山道と登っていくと、花崗岩の岩場が現れます。設置されたロープなども利用しながらスリップしないように慎重に登ります。
しばらく登ると今日の最初のピーク、標高491mの鶏冠山に到着です。
鶏冠山からは稜線を南下して天狗岩に向かいます。途中、地形図を見ながら現在位置確認。今、どこにいるのかな〜?
 
 
天狗岩という岩峰は、北からアプローチすると左から巻いて、南東から登ります。登り口には道標とロープがありました。
天狗岩への登り。ザラザラした花崗岩の表面の摩擦を利用して、フリクションクライミングで登ります。正規のルートを外れてわざわざ難しいクラックに挑む人も。
ここはちょっと難しいぞ。「私のスリムな体でも抜けられない・・・」
天狗岩の上に上がりました。恒例の記念写真です。関取のようにシコをふんでいる人もいますね(笑)
琵琶湖がかすんで見えます。
引っかかったように斜面上に留まっている巨岩がありました。
竜王山に向かう途中、天狗岩を振り返ります。累々と重なった岩からできていることがわかります。
こんなところをすり抜けて登山道が作られていました。
標高604mの最高峰、竜王山に到着です。天狗岩では童心に返って時間を忘れて遊んでしまいましたが、コースタイムよりずっと早く着くことができました。健脚のみなさんです。
竜王山から稜線を少し外れた裏天狗岩でランチタイム。主稜線から外れているので誰も来ないと思ったのですが、意外にやってくる人がいました。Yさんの差し入れの桜餅が美味しい! Kさん差し入れのみかんは、おにぎりのようにコロコロと岩の上を転がって落ちていきました(笑)
下山は狛坂線から南谷林道を降りました。途中にあった狛坂磨崖仏。大きな3体の仏様とそれらを取り巻くように小さな仏様が彫られていました。いつ彫られたものかはよくわかっていないそうですが、奈良時代〜鎌倉時代頃だそうです。歴史を感じますね。
 
さらに登山道を下ると「逆さ観音」が現れました。観音様にしてはいかついな〜と思ったら、中央は阿弥陀如来だそうです。逆さに彫るなんてKリーダーのようにひねくれた彫刻家がいたもんだと思ったら、次に紹介するオランダ堰堤の工事の時に、石材を取りすぎてバランスを崩して倒れたのだそうです。な〜んだ(笑)
 
桐生登山口近くまで降りたところにあるオランダ堰堤。あの木曽三川の治水工事で有名な、明治政府が招聘したオランダ人砂防技術者のヨハネス・デレーケが設計したものだそうです。当然今では満砂となっていますが、コンクリートがない時代の珍しい石積みの堰堤に、地域の安全を守るモニュメントとしての価値を感じました。