剱岳クライミング

 毎年3月に北海道十勝山塊の山スキーでお世話になっているIさんが、本州の北アルプスでアルパインクライミングをやりたい、剱岳にも登ってみたいとのことで、岐阜にやってきました。「老人」ふたりで剱岳に行ってきました。岐阜にやって来る直前まで天気予報は雨模様。でも早割のフライトを変更することはできず、予定通り8月21日に飛んできました。実際にはさほど天気は悪くなく夏山を満喫することが出来ました。

行 程
8月22日:室堂〜剱沢
8月23日:別山の岩場登攀
8月24日:本峰南壁AII稜登攀
8月25日:剱沢〜室堂

参加者:会員1名、非会員1名

【8月22日:晴れ】

室堂に着いて立山玉殿の湧水を汲み出発です。立山連邦が望まれます
みくりが池。左端にはみくりが池温泉があります。
雷鳥沢の幕営地。中央やや左に見えるトレールを登って別山乗越に上がります。
露営具、登攀具などを満載したザックを背負っての登りはこたえます。
別山乗越に上がると、別山の岩場が見えました。
剱沢にテントを設営します。もちろん入り口は剱岳が見える方に。

【8月23日:晴れ】

ふたりともあまり体調が良くなく、またザイルを結ぶのは初めてなので、2日目は別山の岩場でウォーミングアップすることにしました。剱沢のテントサイトからよく見える岩場ですが、ルート図などの情報はなく、面白そうな所を選んで登ります。我々は中央の一番長い所をトレース。3〜4ピッチでした。
 
右手の岩稜を、剱沢に常駐している富山県警山岳警備隊のメンバーが登っています。
終了点で後立山連邦をバックにくつろぐIさん。
終了点からは剱岳東面の岩場がよく見えます。スカイラインが八ツ峰、その手前が源治郎尾根、頂上直下に見えているのが明日登る予定の本峰南壁です。

【8月24日:ガス/晴れ】

翌日、まだ暗い中を剱岳に向かって出発。剣山荘の灯りが綺麗です。登山道沿いにはヘッドランプのライトが並んでいます。
ガスの中に現れたブロッケンの妖怪。
前剱を越え平蔵のコルまでやってきました。中央やや右手に見えるのがAII稜です。白っぽい取り付きの外傾したテラスが目印です。
最初のピッチの出だし。ロープは先行している京都の山岳会のパーティーのもの。剱岳西面とは違い、東面には硬くて安定した岩場が多いのですが、本峰南壁は浮石も多く注意が必要です。
2ピッチ目を登るIさん。高度感がある部分です。
ピナクルの続く上部リッジ。リッジの上に立つのはスリリングかつ爽快!
横には一般登山道の最難所、カニのヨコバイが望まれます。
剱岳初登頂に満足そうなIさん。
登りは辛かった雷鳥沢も、降りは4日間の山行の満足感で足取りも軽く、室堂や地獄谷の景色を楽しみながら下山しました。

おしまい🎵