瑞牆カサメリ沢(フリークライミング)

瑞牆カサメリ沢(フリークライミング)

日程 2022年7月30日

山域 奥秩父

メンバー 会員1、会員外1

<プロローグ>
あまり面白くないので、じっくり読まず、とばしてくださいね。

遡ること2年。
小川山(フリークライミング)で「シナプス/5.12b」が登れた時に、その隣のルート「エンドルフィン/5.13a」を触る機会があった。
TOできなかったけども、ものによっては5.13aにも挑戦できるかもしれないと手ごたえを感じていた。
エンドルフィンのことを調べているうちに、瑞牆カサメリ沢に「トップガン/5.13a」の存在を知る。
シナプスのようにランジでホールドを取りに行く、ダイナミックな課題だ。
「5.13a」というグレードや「トップガン」という課題を意識し始めたのは、2020年の9月頃だったようだ。

それからの2年間は、生涯に1本は5.13aを登ってみたい。
それまでは地道にクライミング能力を落とすことなく、グレードを上げていこうという思いで、クライミングを続けてきた。

ここ最近はメンバーの都合もあり、アルパインや厳しめの沢には入れない代わりに、過去にないほどフリークライミングに通うことが出来た。
沢やアルパインの熱が冷めたわけではないが、今やれることを最大限にするのが最良と考えると、今はフリーの能力を集中的に上げるしかない環境だし、そうするべきなのだろう。

そんな甲斐あって、下手な私なりにも自身のスポートのグレードを5.12dまで延ばすことが出来た。
そして今年の7月1週目、初めて瑞牆のカサメリ沢を訪れることになる。
狙いはやはり「トップガン/5.13a」。

7月1週目のトライは、2回。
1便目から多テンだったものの自力でTOでき、可能性を感じていた。
2便目は雨のため回収。
7月4週目に、通算2日目のトップガンのトライ。
この日は5便出し、とうとう1テンに。
そして、7月5週目のこの日、4週目より年を1つ重ねた私は、少~しだけRPを意識して、カサメリ沢へと向かう。

<山行記録>

まずはアップにコセロック。
「トータルリコール/5.10b」

トータルリコール Iさん
トータルリコール 私

Iさんは1便目こそ2テンだったが、修正し2便目でRP。
私もFLで、スタート。

その後、お目当てのトップガンのあるコロッセオに移動。
この日は、私の他3人がトップガンにトライするようだ。
彼らのQDをお借りし、1便目。
ランジの発射前の体勢にすら行けず…
その後のランジの成功率も悪い…

Iさんはコセロックの「なべおさみ/5.11a」にトライ。

ルート取り等、下から見てもわかりづらい、登りにくそうな印象だ。


私がトップガン2便目を出すころ、小雨が降り出す。
QDの持ち主から、私の便で回収を依頼される。
自身のQDと架け替えながら登った割には、1便目よりも結果は良く、1テン。
2発のランジもつながった。
TOした頃、雨はまだ止んでいなかったが、私は次便も出すことを心に決め、ランジの発射前のホールドやランジでとるホールドを入念にブラッシングして下りた。


小休止や食事をはさみ、3便目。
雨はやみ、風も吹いていた。
岩の状態は、この日で一番良くなっていた。

発射台のポケット取りに成功
第1ランジ発射の瞬間
第1ランジ成功の瞬間

スタートから続けてきて、第1ランジが止まったのはこの便が初めてである。
そして、第2ランジを成功させられれば、念願のRPとなるが、なぜか自身のプレッシャーの感じ方がすごい。

第2ランジ発射前
第2ランジ成功!!
ウイニングロードのマントル

第2ランジが成功した。
もちろん、右手でホールドを止めるめるつもりで出してはいるのだが、止めた私も驚いた。

こうして、私の2年ほど前から目標としてきたグレードと課題のRPは突然にやってきたのである。
通算3日、10便。もっとかかると思っていた。
まさに神様がくれた3日遅れの誕生日プレゼント。
2年前からの思いが実を結んだ日となった。

その後、Iさんはコセロックの人気課題「ワニワニワニ/5.11b」にトライ。

ワニワニワニ Iさん

Iさんの1便目はTOできなかったものの、上部まで3テン。
RPの可能性はある。
2便目を出すか聞くと、よれて登れないと、これまたQDの回収を依頼される。
思いもよらず、この課題のFLトライをすることに。

ワニワニワニ 私

ギリギリFLに成功し、QDの回収成功。
カンテ左のカチホールドの位置を把握し、自動化すればIさんのRPは遠くない。

まだまだ始まったばかりの、小川山・瑞牆シーズン。
スポートも気になるが、トラッドもやっていかなければ…