中千丈沢(アイスクライミング)
中千丈沢(アイスクライミング)
日程 2021年3月12~13日
山域 北アルプス
メンバー 会員2名、他1名
3月12日
06:30 坂巻温泉発
07:00 釜トンネル
08:00 中千丈沢(橋)出合発
09:00 中千丈沢アイスクライミングエリア着
15:45 中千丈沢アイスクライミングエリア発
16:30 中千丈沢(橋)出合着
16:45 中千丈沢(橋)出合発
17:30 釜トンネル
18:00 坂巻温泉着
3月13日
07:00 釜トンネル
08:15 中千丈沢(橋)出合着
08:30 中千丈沢(橋)出合発
09:45 中千丈沢アイスクライミングエリア着
13:45 中千丈沢アイスクライミングエリア発
15:00 中千丈沢(橋)出合着
15:15 中千丈沢(橋)出合発
15:45 釜トンネル
確認できた氷瀑と大まかな位置
3月12日
私自身、初となる中千丈沢のアイスクライミングへ。
釜トンネル抜けた先も、雪は少なく歩きやすかった。
中千丈沢出合からもトレースあり。
雪は硬すぎるぐらいに締まっており、ラッセルは皆無。
天気はすっきり晴れはしないものの、風もなく快適。
出合から30分ほどで大岩。
右側を登られるらしいがやめておく。
おとなしく右岸ルンゼ状を高巻いた。
大岩から高巻き30分後、左岸に氷瀑が見えた。
写真以上に近付かなかったので定かではないが、ハバネロと思われる。
トポ通り、Ⅴぐらいの垂直部もある。
薄い期待をしてましたが…
やっぱりつながっていません。
ハバネロからZの間にあるはずの、ミルキーウェイやコメットは発見できず。
Zのある位置からほんのひと登りで、一角獣。
この上には一角獣核心の2P目、ジョーズが確認できた。
ひとまず、一角獣から登ることに。
氷は八ヶ岳のような硬さ。
深い刺さりを求めてしまう私はかなりの数、バイルを振らされた。
一角獣2P目は、立派な氷瀑。
硬く脆い氷に苦戦しながら登る。
見た目より高さがあった。
ロープは25m以上出た。
小休憩をはさみ、ジョーズへ。
左側は面白そうであったが、水平に大きな亀裂が走っていた。
右側の下部垂直部から登った。
3本しか登らなかったが、いい時間に。
Zの他登りたかった、「ハバネロ」「鷹の爪」は翌日登ろうということになったのだが…
3月13日
宿の送迎バスで釜トンネルから出発。
12日夕方から降り始めた雪で、釜トンネル抜けた先は前日と大違い。
中千丈沢内のトレースも完全に消失。
前日まで踏まれたところを外すと太ももまで埋まる。
この日は会員1名と知人2名も合流。
合流組は一角獣を登ることに。
私は前日登ったので、さらに上流にある鷹の爪を目指した。
前日からの積雪で、樹木に乗った雪が落ちるたび、沢斜面に小さな雪崩が起こっていた。
小雪崩により進みが悪いが、ようやく鷹の爪らしき氷瀑を発見。
鷹の爪側へ移動しようとした際、上部からドッと大きな音とともに白い噴煙が谷いっぱいにこちらへ迫ってきている。
がっつり雪崩だった。
私は左岸の岩壁に身を寄せ、呼吸スペースを確保し雪崩が過ぎ去るのを待った。
雪崩は4~5秒走ったと思う。
顔を挙げた瞬間、左後方50cmにいた同行者が見当たらず、ぞっとする。
呼ぶと返事が聞こえた。
たった、4~5秒で60~80m流されていた。
運よく片手と顔面が埋まらずにいた。
骨折捻挫等のけがも一切なく幸運だった。
上部が落ち着いているうちに、同行者を救出。
雪崩の危険性が高い一角獣より上流の氷瀑を諦め、一角獣組に合流。
頻繫に入る八ヶ岳や南アルプス北部と比べ、北アルプスの雪は手強い。
これを教訓に安全登山に努めたい。