三叉峰ルンゼ(アイスクライミング(敗退))

三叉峰ルンゼ(敗退)
ジョウゴ沢(ナイアガラの滝)

日程 2020年12月30~31日

山域 八ヶ岳

メンバー 会員2名

12月30日
06:15 赤岳山荘発
07:45 赤岳鉱泉着
09:30 赤岳鉱泉発
10:30 三叉峰ルンゼ出合
13:00 Co2600m三叉峰ルンゼ二俣直下着
13:30  Co2600m三叉峰ルンゼ二俣直下着発
17:00 赤岳鉱泉

12月31日
10:45 赤岳鉱泉
11:15 ジョウゴ沢F2
12:45 ナイアガラの滝着
14:15 ナイアガラの滝発
15:30 赤岳鉱泉着
17:00 赤岳鉱泉発
18:00 赤岳山荘

通過ルート

年末大寒波の中、今シーズン初のアルパインアイスへ

12月30日

美濃戸口まで雪ではなく雨。
赤岳山荘に入ったところで雪に変わるが、気温はマイナス2度程度。

赤岳鉱泉まで高い気温と、湿雪は降り続き、いろいろと濡れてしまった。
テント設営中も、木々に積もった湿雪が容赦なく降り注ぎ、濡れに拍車をかけた。

石尊稜末端までは当該ルートを登ったと思われるパーティーによるトレースがあった。
三叉峰ルンゼ出合からは、降雪によりトレースは完全に消えていた。

雪によってF1は埋まっていたのだと思われる。
上の写真2枚のどちらかが、F1だったのかもしれない。

進むとF2と思われる岩壁が見えてきた。

遠目に氷がつながっているように見えたが、その正体は、ルンゼ内の降雪がスノーシャワーを生み出しているものだった。
12月20日に茅〇崎山岳会の記録で、F2がつながっていないことは知っていたが、10日たってもつながっていなかった。

F2右壁から登ろうとするが、スノーシャワーが結構邪魔。
視界はなくなるし、顔周りの衣類が濡れていく…

岩壁に取り付き、バンド上を左にトラバースし、F2上部へ。
このあたりから風が時より強く吹き、雪が吹き付けてきた。

F2上も傾斜の緩いところは雪。ナメは完全に埋まったのだろう。

簡単な岩や小さい滝を越えていく。
滝が雪で埋まったため、これらのFナンバーはわからない。

次写真の滝にてこづった。
技術的に難しくない、ただ少し薄いだけの短いセクションなのだが…

谷が狭まったせいで、これより上部の降雪がスノーシャワーとなってここに集中。
私、スノーシャワーを浴びてのアイスクライミングは初めてでしたが、視界を奪われるうえ、体温もかなり奪われる。
短い滝ながら、かなりに消耗戦となった。

後続のMさんにはロープをだして登ってもらい、Co2600m付近二俣直下と思われる滝に到着。

F2岩壁や先ほどの滝で時間を費やしてしまい計画より30分遅れ。
風雪はどんどん強くなり、浴びたスノーシャワーはいったん解けて、その後あらゆるものを凍らせていて、とても寒かった。

あと少し登れば稜線へ抜けられたが、これ以上の気候負荷に耐えられそうにもないので、敗退を決意。

もってきた40mシングルロープの同ルート下降は、全て左岸灌木を使った。
F2岩壁あたりの懸垂下降のルート取りが難しかった。

12月31日

前日の三叉峰ルンゼで疲労困憊の我々は、峰の松目沢の計画を早々に諦め、しっかり睡眠をとって、ジョウゴ沢で茶を濁すこととした。

こんな時間なのでF1,F2には誰もいない。

我々がF2を登っている時に2パーティ、ジョウゴ沢から降りてきた。

乙女の滝。
しっかり氷結しているが、つらら上のハングでかぶっており、難しそうな状態だった。

ナイアガラの滝で遊んだ。
以前訪れた時より、雪で埋まっておらず長かった。

とにもかくにも寒かった。
気温はマイナス16度ぐらいだったが、前日同様強風が吹き付けた。
それほど本数も登らず撤収。

大寒波という自然の厳しさを感じられた2日間だった。
三叉峰ルンゼはF2がつながったころにリベンジしよう。