御在所岳前尾根

山行部の立川さんからレポートがありましたので、以下記載いたします。

2014年6月8日
山域:鈴鹿山系御在所岳
形態:アルパインクライミング
参加者:6名

岐阜地方は前夜に降雨があり、未明もどんより雲が立ち込めていました。
車中でも先を不安視する会話が広がります。
ところが長良川沿いを南へ下るにつれて、雲が切れてきました。

5時半過ぎに御在所岳裏道登山口駐車場着。
ここで予定よりも早く脇夫妻と合流し、全員で入山です。
一 汗かきつつ、前尾根取り付き7時半ころ着。

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僕がケルン山岳会に入会して初めての山行が御在所岳前尾根でした。
あの頃はクライミングというものが何なのか、何もわからずただ連れてきていただいただけでした。
その後、ロープクライミング、ボルダリング、アイスクライミング、ザイルワークと親しみ、
約2年の時を経て、その懐かしの前尾根に足を踏み入れました。

今回は2人1組にザイルで結び合い、6人を3組に分けました。
取り付きで準備し、今回の合言葉「勇気を糧に、愛を胸に」を確認し合います。
とりあえず前のパーティーが抜けるのを待つ。
そして、クライミングは数年ぶり、御在所は数十年ぶりという中島さんの確保のもと、竹腰さんが先陣を切りました。
華麗な身体さばきで進んでいきます。
中島さんもなかなかいい感じ。1本目から身体がきれていますよ。

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次に僕が2組目のトップを担います。
岩が少し濡れていて恐怖心がありますが、岩に手をかけます。
すいすい登れました。
と思ったのも束の間、前を行く中島さんが難儀した岩角を越える核心部で僕も少々手間取ってしまいました。
なんとか登りきり、セカンドの飯田さんを確保します。
御在所は10年ぶりという飯田さんもさくさく登ってきました。しかもクライミングシューズではなく、登山靴です。
というのも、今回の御在所岳山行は来月に迫った剱岳源次郎尾根への練習なのです。
飯田さん、気合入っていますね。

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3組目は脇夫妻。
旦那の脇さんはさすが。難なく登ってきました。
セカンドの奥さんもさすが。精神的なものに感服します。
なんだか以前よりも二人の息が合っているような気がします。
2人の結束力の強さは、3組のなかで1番ではないでしょうか。

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この日は土日ということで、他にも多数のパーティーがいたので、
サブルートばかりを選んでいたら、バリエーションに富んだ面白いクライミングになりました。
スラブあり、チムニーあり、レイバックあり。
また、落石を起こさぬよう気をつけながら、いいザイルワーク練習になりました。
雨も微妙にぱ らぱらありましたが、気にならない程度。直射日光も微かでいい感じ。

12時過ぎにはヤグラというところまで抜け、最後にヤグラを登りました。
岩が濡れてて、怖気づいた僕は竹腰さんと脇さんを突いてリードで登ってもらいました。
僕も登りましたが、ヤグラの核心部で僕の長所に、改めて気づきました。
それは股関節の柔軟性の高さです。
身長の割に高いハイステップをきめて、核心部をさくっと登った時には我ながら満足でした。

ヤグラを後にしたところ、愛知県連の登山学校で訪れていた藤田さんと遭遇し、互いの健闘を称え合い、前尾根を後にしました。

帰りはザレ場を注意して通過し、登山道ではシャリバテに祟られ、なんとか登山口駐車場に着きました。
ちょうど雨が降ってくる。

岐阜市内に戻ると同時に、土砂降りの雨がやってきました。
ということで、ちょうど良いタイミングで雨をやり過ごせた山行になりました。
各人のレベルアップを図ることができ、さらに自分自身の成長を確認できた山行になりました。

なんきょくん

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